本プログラムは「日本の美」を国内外へ発信し次世代に伝えることで、
さらなる未来の創成を目指す「日本博」参画プログラムに認証されています。
開催概要
贈り物を包むこと、
それは想いを伝えること。
「華ひらく」は、1950年に画家 猪熊弦一郎氏によってデザインされた、日本の百貨店初となるオリジナルの包装紙です。
猪熊氏が、千葉の犬吠埼を散策中、海岸で波に洗われる石を見て、「波にも負けずに頑固で強く」をテーマにしようと考えたことからこのデザインが生まれました。以来、三越のシンボルとして愛されています。
猪熊弦一郎 撮影：高橋章
犬吠埼
贈り物を包むこと、今の子どもたちにとって身近なようでいて ちょっと縁遠くなりつつある「包む」という文化。慶びは、天から注がれるように･･･、悲しみは地に流れていくように。相手を慮る気持ちが包み方で表現されています。
この教育プログラムでは、子どもたちと一緒に特別な「華ひらく」包装紙をつくりながら、その過程では猪熊弦一郎の創作の追体験や、また包む文化から知る日本人が紡いできた「相手を慮る様式美」「自然の造形美」「人が生み出すデザインの力」を学んでいただきます。
撮影：玉村 敬太
子どもたちがデザインした「華ひらく」は、本物の包装紙になって三越の店頭で実際に品物を包みます。飾られるアートではなく、お客さまの想いを包むアートを子どもたちと共につくりながら、日本独自の文化芸術を未来に引き継ぎます。
※各店舗毎に使用期間は異なります。
各店ワークショップの様子
監修
撮影：増田 好郎
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/MIMOCA
1991年 香川県丸亀市に開館。
猪熊弦一郎本人から寄贈を受けた約2万点の猪熊作品を所蔵し、常設展で紹介するとともに、現代美術を中心とした企画展を開催。コンセプトは「美術館は心の病院」― 気軽に立ち寄り、美しい空間でいい作品を見て、新鮮な刺激を受けて心を元気にして欲しいという猪熊の願いがこめられています。
「日本に美の分かる人をもっと増やしていきたい。美の分かる人こそ平和を求める人だと思います」 猪熊弦一郎
この教育プログラムが与える文化芸術教育への意義
猪熊弦一郎は子どもが大好きでした。そして子どもの教育を大切に考えていました。感受性の強い時期は、一つの刺激から多くのものを受け取ることができる、それが基礎となって、美しいものに共感できる人が育つというのです。そのためMIMOCAでは子どもを観覧無料とし、子どもの感性や創造力を育む活動に力を入れています。
また、猪熊は画家として、人々の暮らしに「美しいもの」を届けたいとの思いから、《華ひらく》をはじめとするデザインの仕事を積極的に行っていました。この教育プログラムによって、子どもたちは、猪熊が《華ひらく》をつくる過程を追体験することになるでしょう。
その刺激が、美しいとは何か、デザインとは何か、を自分自身で深く考える礎となることを期待しています。
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 館長 長原孝弘
講師
岡本 健/グラフィックデザイナー
1983年、群馬県太田市生まれ。
千葉大学文学部行動科学科にて心理学を専攻、研究の一環で調べたグラフィックデザインに興味を持ち、方向転換。卒業後、数社のデザイン事務所にて実務経験を積み、株式会社ヴォル、株式会社佐藤卓デザイン事務所を経て2013年に独立。
多摩美術大学統合デザイン学科非常勤講師（2016〜2019）、グッドデザイン賞審査員（2019〜2021）、桑沢デザイン研究所非常勤講師（2021〜）。
三越の包装紙「華ひらく」関連商品の監修やサイトデザインなどを担当。
バーチャルイベント
バーチャルギャラリーでもみんなの「華ひらく」が展示されます。
人気投票で上位のデザインはショーイベントにも登場！
三越伊勢丹の仮想都市メタバースアプリ「REV WORLDS」内のバーチャル美術館「REV ART GALLERY」にて、全国の子どもたちがデザインした「華ひらく」を一堂に展示（10月末予定）。
ユーザーはお好みのデザインにアバターで投票でき、人気投票の上位に入賞したデザインは、12月末開催予定のバーチャルショーイベントにも登場します。その他、クイズやスタンプラリーなどアバター参加型イベントも盛りだくさん。ゲームクリアでアバターアイテムや店頭でのプレゼントも予定しています。詳細は順次公開！
※内容・スケジュール等は、予告なく変更させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
