ギフトコンシェルジュ真野知子さんが教える 門出の春ギフトの選び方
いくつもの経験を重ねてきたからこそ、今度の旅はもっとすてきに。著書「50歳からのおしゃれ旅スタイル」でもおなじみの中山庸子さんに、大人の旅を楽しむためのヒントやアドバイスをいただきました。

旅を決めた時からワクワクが始まる

どこから旅と呼ぶのか、人によって違うのでしょうが、私としては「ここに出かける」と決めた瞬間から「旅は始まっている!」と考えたい派なのです。「だって、その方が長く旅を楽しめるじゃない?」ということなんですね。実際にひとつの旅が決まると、日常生活にもいい変化が訪れます。ネットで情報を集めるのはもちろん、実際に行ったことがある友人におススメの場所やお店をたずねたり、そこを舞台にした映画や本をチェックしたりと、暮らしの中に旅がいい感じに組み込まれてきます。何より、自分の気持ちに「旅の始まり」特有のキラキラ感が生まれてくるような気がするのです。

旅上手の秘訣は「小さな旅ノート」

旅の準備に取り掛かる際におススメなのが、小さな旅ノートを用意することです。宿泊先や旅のルート、乗り物の覚書などとして使うだけでなく、その旅で必要な細々したものを書き出してチェックしていくと、とても安心。特に、その旅で快適に過ごせるすてきな服装が決まれば、すぐにも出発したくなるくらいです。メインになるバッグやリュックが決まり、その中にメモに書き出したものを用途ごとに大小のポーチを使って詰めていきます。もうこの段階で「旅上手」な人といってもいいでしょう。そうそう小さな旅ノートもバッグに入れ忘れないようにして、旅先でも活用してくださいね。

大人としてちゃんと
扱われる旅スタイル

基本、移動が多い旅の服装はカジュアルなものになりますが、その中でも大人としての品格を保ちたいし、少しはトレンドも取り入れたいと思います。私の場合は「ここに行く」と決まったら、まずはデパートに赴いて「今回の旅に相応しい服のリサーチ」をしてきます。例えば、おしゃれなレストランの予約を取った場合なら、やや丈が長めのワンピースをチェックしたり、手持ちのシンプルな服を華やかに見せてくれるストールを探すのも賢いかもしれません。いずれにせよ、初めて訪れる旅先では服装で判断されることも多いので、上質な大人カジュアルを心がけたいものです。

旅を楽しくする「ちょっとした工夫」

少し具体的な旅を想定し、こんな工夫をしたら……という提案をしておきましょう。例えば、1泊2日で女友だちと由緒あるお寺をめぐる旅。歩く時間が多いので、ソールが厚めのおしゃれスニーカーがおススメです。歩きやすいうえ、パンツでもスカートでも合います。それでも旅先では靴擦れなどのアクシデントが起きやすいので、虫よけスプレーや常備薬と一緒のポーチに、靴擦れ防止テープや絆創膏を入れるのを忘れずに。あと、コンパクトにたためるタイプの帽子や晴雨兼用の折りたたみ傘があると安心ですね。カットソーのインナーに軽快なコートを羽織って、さあ出かけましょう!

次の旅へつながる「旅の後」

楽しい旅の時間は、自宅に戻ったらハイ終わり? いえ決してそんなことはありません。荷物の整理を済ませ、自分のお気に入りのカップでいつものコーヒーや紅茶を飲みつつ、その旅のあれこれを思い出してみるのです。感動した景色や楽しい出来事だけでなく、ちょっとした失敗だって旅のいいお土産になっているはず。そして今度はどんなスタイルで、どんな旅をしたいのか……。もう次の旅のプランが生まれ始めていることでしょう。

中山庸子さん
1953年 群馬県生まれ。女子美術大学、セツモードセミナー卒。県立女子高校の美術教師を経て、現在エッセイスト、イラストレーターとして活躍中。自身の夢実現の体験をつづった「夢ノート」シリーズで読者の圧倒的な支持を集め、以降、生き方、暮らし、仕事、趣味、おしゃれ、アートなど幅広いテーマの本を出版。主な著書に、各年版『書き込み式 新 いいこと日記』(原書房)、『心がだんだん晴れてくる本』(新潮社)『ありがとうノートのつくり方』(さくら舎)『50歳からのおしゃれ旅スタイル』(海竜社)ほか 多数。